SCRUM導入のコツ
Scrum導入の課題
変化の速い現代社会において、システム開発現場ではデジタルトランスフォーメーション(DX)の導入が急がれています。
そのような中、初期に要件を全て明確化し、半年から数年といった開発期間がかかるウォーターフォール型開発から、変化に合わせスピーディーに開発が可能なアジャイル・スクラム開発の導入(検討)をしている企業様が増えております。
弊社では、10年以上前からスクラムやXP(エクストリーム・プログラミング)を開発現場に導入してきました。
どれも短期的な反復開発モデルですが、ベースとしてはフレームワークがはっきりしているスクラムが導入しやすいかと思います。
また、ペアプログラミングやTDD(テスト駆動型開発)などプロジェクトに合わせて要所要所にその他の技術を導入するのも良いでしょう。
さて、ウォーターフォール開発からスクラム開発への変革は上手くいっているでしょうか?
会計システムのように、バックヤード側の業務フローが確定しており、開発スコープと期間の両方とも変更できないような場合は、ウォーターフォール型開発の方が適しているでしょう。
顧客要件や効果が明確でなく、市場にいち早く投入した後に、顧客反応を見て、変更するようなフロント側のシステム開発にスクラム開発は向いています。
それでも上手くいっていない場合、旧態依然とした業務処理が足を引っ張っていないでしょうか?
WBSでの全体スケジュールの管理、上長への説明資料作成、長大なワークフローによる決済やコミュニケーションの不足などなど。
現在の業務フローにスクラムを無理やり合わせようとして無理が生じている可能性があります。
スクラム導入の際には、マネジメント層が開発現場での課題を拾い上げ、現在の業務フローの見直しも平行的に進めるべきかと思います。
目標管理制度を導入している場合も注意が必要です。
初期要件通りのシステムを納期通り完成(進捗)させるのが目標だったものが、市場の変化にいち早くあわせるため、リリースと効果測定を繰り返し行う場合とでは、考え方が異なってくるでしょう。早い段階で徹底判断ができるのも、スクラム開発の利点ともいえます。
そして、実際のスクラム開発を行う際には、開発インフラの再構築も重要です。
Slackなどのコミュニケーションツール、Jiraなどのプロジェクト管理、CI/CD、DevOpsなどためJenkins、Kubernetes(K8S)などの導入も進めたいとろこです。
また、経験あるスクラムマスターによる指導や支援も有効に作用します。
開発は内製化がベストですが、要所要所で外部の人間を活用するのも良いと思います。
外部コミュニティーへの参画推進も、開発メンバーのスキルやモチベーション向上の一助になるでしょう。
そして、やる気のあるメンバーを選定し、成功体験をあたえることが重要です。
彼らが伝道師となって組織全体への展開と良い環境づくりを進めてくれます。
Scrum導入の見直しポイント
スクラムが上手くいっていないという場合は、下記のポイントを見直してみてみましょう。
- ウォーターフォール型のように開発スコープと期間両方を確定しようとしていないか?
- 管理業務や説明資料作成など、従来業務が足を引っ張っていないか?
- 適切なツールの導入など開発インフラの見直しは行っているか?
- スクラムマスターやスクラム経験者など、適切に外部支援を活用しているか?
- やる気のある人間や経験者を選定しているか?外部セミナーやコミュニティーに参加させているか?
リーディングソフトのスクラム開発支援
リーディングソフトでは、スクラムでの開発はもちろんのこと、開発環境を含めたスクラム導入支援を行っております。
国内・海外それぞれ認定スクラムマスター(CSM)を抱えており、実際の開発現場での指導・支援も行っております。
スクラム導入をお考えの際は、お気軽にご相談ください。