オフショア開発の動向

国内IT人材の不足とオフショアの活用

日本国内のIT 人材の需要と供給の差(需給ギャップ)は、需要が供給を上回り、2030 年には、最大で約 79 万人に拡大する可能性があると試算されています。
また、多様化するユーザーニーズと、DX(デジタルトランフォーメーション)によるデータ活用によるビジネスモデルの変革に対応するため、先端IT技術者の確保が急務となっています。

IT人材の需給予測

そのような中、社内人材育成とともに、国外からの技術者の採用やオフショア開発の活用が求められています。

求められる人材

変革の速いビジネスに対応するため、下記のような先端IT技術を持つ技術者の需要が高くなっています。

  • クラウド・コンテナ技術 
    クラウド・コンテナ技術(Azure,Google Cloud,Alibaba Cloud,AWSmOpen SHIFT)
  • Iot・ビッグデータ技術
    IoT・ビッグデータ
  • アジャイル・スクラム開発支援
    アジャイル・スクラムのスプリント
  • DevOps環境構築
    DevOps

単純なコスト重視のオフショア開発という関係から、新技術検証や開発環境・体制構築支援など、一緒にシステム開発を構築するビジネスパートナーとしてオフショア開発を活用する事例が増えています。

LIANDIのオフショア開発

日本向けオフショア開発では当たり前のことですが、共通言語は日本語になります。基本設計書、詳細設計書、テスト計画書、テスト設計書、ソースコードのコメントのみならず、連絡票、QA票、バグ票など、すべてのドキュメントを日本語で作成します。日本から中国に短期滞在する場合ならビザ不要であり、中国オフショアは日本のニアショアより少しだけ距離が遠い開発拠点のような感覚でご利用いただけます。

基本設計書・詳細設計書・ソースコードコメント・連絡票

当社は1990年から中国南京で日本向けソフトウェア開発事業をスタートしました。わずか10名でスタートした開発部隊は2000年には300名、2008年には1200名体制になりました。1990年代、中国では日本向けソフトウェア開発をする会社がほとんどなく、当社は新卒を採用して自前で育成していく形で人材を育成してきました。それがDNAとなり、現在も基本的に人材は新卒から育成していく方法で獲得しております。

リーディングソフトの開発人員推移

当社のオフショア開発は、詳細設計から結合試験まで一括請負い開発を基本にしております。要件定義と基本設計はオンサイトにて参加し、技術のアーキテクチャ検討や基盤チームに参画することも可能です。新規開発のみでなく、システム保守・エンハンスを受け持つこともできます。更に、ラボ契約によって数名から数十名までのチームをお客様専用のデリバリセンターとしてお受けすることができます。

リーディングソフトの社内開発風景

社内開発風景

当社は25年以上日本向けオフショア開発事業を継続しており、数人月規模から数千人月規模まで大小様々なプロジェクトを成功して参りました。25年間のノウハウ蓄積により開発品質の向上、トータル開発コストの削減、小回りの効く開発のサービスを引き続き提供して参ります。

長期案件保守サービス、新規案件一括請負開発、お客様専任の開発センター

サービス特徴
新規案件一括請負開発
  • 新規案件の受託開発
  • 短時間で勝負
  • 動員力、業務/技術の習得力がポイント
  • 開発後の長期保証も重要
長期案件保守サービス
  • 長期年間継続による対応が可能
  • 五月雨式な作業にも対応
  • 業務知識の蓄積、人材の育成、体制の維持が重要なポイント
  • ※案件ベースでサービス提供する企業が多い
お客様専任開発センター
オフショアデリバリーセンター
  • お客様と一体でのご対応
  • 長期、多人数によるご対応
  • お客様と同じ作業方法によるワンチーム体制、距離の壁を越えることができる
  • ※案件ベースではなく、得意分野で全面的に対応できる体制を確保

オフショア開発の品質保証について

開発の見える化にCMMI5の活用

ソフトウェア開発において最も大切なことは、何と言っても品質に尽きます。

ソフトウェアは目に見えないため、目に見えるハードウェアと比較して品質の問題が発生しやすく、検知しにくいという側面があります。また、ひとこと「品質」といっても様々な要因があり、これらをすべて考慮しなければ本当によい品質を保証することができません。

CMMI level 5

当社は、ソフトウェア開発の品質保証は個人に任せるものではなく、会社として責任を負うものと考えています。しっかりした品質を保証するためにどんな方法論が必要かを検討した結果、CMMIを採用するに至りました。2003年にCMM2を取得し、品質確保するために必要な管理プロセスをドキュメント化し、各種規程・標準・テンプレート・ガイドライン・ツール・チェックリストなどを整備しました。更に、2006年にCMMI4を取得し、全開発工程の定量化管理を図り、開発プロセスの見える化を実現しました。大規模開発であっても、どこで何がおきているのかを手に取るように分かるようになり、お客様から好評を頂いております。

一方で近年、開発手法も色々な形に変化したことにより、お客様別、業種別、開発手法別に最適な品質保証をしなければなりません。そのために当社は2015年にCMMI5を取得し、各種新しいニーズに対して品質管理の最適化を図っております。

品質を保証する上で大切なことは、開発を受託した当社の努力だけでなく、開発を依頼する側の努力も必要です。特に上流工程(要件定義や基本設計など)で未定の事項や矛盾した要求があったとき、発注側が意外と見えていないケースが多いのです。当社は依頼されたものをしっかり作るだけでなく、要求側の問題もいち早く指摘し、問題をなるべく早い段階で摘出することが大切だと考えています。また、これらの課題やリスクを管理し、発注するお客様と共有するようにして、早期解決につながるようにしております。

おかげさまで、これまでお付き合いいただいてきたお客様から高い評価をいただきました。これはわたしたちにとっての宝であり、喜びです。また信頼してくださったお客様への恩返しでもあります。

賞状

0.5歩先の技術力

技術力が力の源

世の中では、数多くのコンピュータシステムが稼働しております。

レガシーのシステムとしては銀行や証券、保険の基幹システムは日夜問わず稼働しています。また、インターネットショッピングに代表されるECサイトの大規模システムが皆様の買い物をサポートしています。ソーシャルネットワーク、ネットゲーム、自動車など、その後ろでは数え切れないシステムが動いています。

システム

コンピュータシステムなくして現代社会は成り立ちません。
コンピュータシステム、管理プロセス、プログラム、すべてが良い仕事をしていないと良いコンピュータシステムといえないと考えます。
どんなに素晴らしい設計書があっても、どんなに素晴らしい管理プロセスがあっても、肝心なプログラムがだめなら、良いシステムを作ることができません。

よいプログラムを作るには、よい技術力を持つ技術者集団が必要です。当社はスーパープログラマーといった人材を確保し、技術的な解決方法をいち早く見つけ出し、新しい技術基盤を構築するよう、ビジネスに取り組んでおります。一方、大規模開発に必要な技術者集団を作り出すために、社内で教育プログラムを作り、新しい技術をいち早く全開発者が習得できるよう、実案件でノウハウを蓄積しております。その新しい技術や技術基盤が普及する前に当社はお客様に提案できるようにしております。

品質の良いコンピュータプログラムを書くこと、お客様のニーズに最適な技術を提案すること、これから重要になってくる技術を習得することにより、私たちは自信を持ってお客様に提案し、よいシステムを作ることが力の源だと考えます。

トータルコストの大きな削減

オフショアを使って最大のコスト効果達成できなければ意味がありません

「安かろう悪かろう」という言葉があります。一方で人は常に安くていいものを探し求めています。

かつてオフショア開発には「安かろう悪かろう」というレッテルが貼られていました。オフショア開発が安いと思って開発を頼んでみたら、たしかに単価が安かったが、品質が悪く、コミュニケーションロスもあり、結局日本で人手がかかり、トータルコストが高く付いてしまったという話しをよく聞きました。残念ながら、このような現象は確かに発生しており、オフショア開発をご検討の企業様にとってなかなか進まない一因になっております。

オフショア開発に関わらず、ソフトウェアの開発にはリスクが伴います。当社は以下の観点でリスクを最小限に抑え、トータル開発コストを大幅に抑えることに成功しています。

開発生産性
ソフトウェア開発のトータルコストは成果物と単価のかけ合わせたものです。単価が安くても一定品質の成果物が少なければ生産性が著しく悪くなります。また、高い開発生産性を持つ人材が少なく、増やすことができなければ、結果として開発生産性がアップできません。 当社は品質の良い成果物(設計書やプログラム)を効率よく作り出すために、開発部隊の育成に力を注いでおります。各種プログラム言語のスキル習得、チームの構成と役割分担、開発管理プロセスの理解、報連相の徹底、徹底した社員教育を行なっております。ソフトウェア開発のプロ集団と自負しております。また、このような人材で数人から数百人のプロジェクトチームを作り、お客様の製品やソリューションの開発を行うことができます。
課題管理指向型開発
品質を安定させ、開発を納期通りにするためには潜在的なリスクを顕在化する前に検知し、取り除くことです。また、顕在化した場合には課題管理を徹底し、早期解決することでプロジェクトを成功に導きます。 リスクや課題は必ずあるもので、積極的に予見、発見することはわたしたちの責任です。発見したら、早期にお客様と共有し、リスクの解消並びに課題解決に努めます。上流工程から流れてきたリスクと課題をなるべく下流工程の前半で解消することを目指しています。そうすることで手戻りによるコスト増を回避します。
コミュニケーション能力
どのようなプロジェクトでも、コミュニケーションが大切です。特にオフショア開発は日本語というハードルがあり、コミュニケーションを難しくしてしまいがちです。当社は、日本向けオフショア開発技術者全員に日本語でのコミュニケーションを要求しています。英語や中国語への通訳は必要ありません。 言語のスキルと同じく大切なものは、コミュニケーションをとる意識です。またコミュニケーションを取りながら、必要なものを記録に残すようにしています。なぜこのようにしたのか、それまでにどんな検討をしてきたのか、あとになると忘れがちなことをわたしたちが記録として残すようにしています。
CMMI5の運用
システム開発においてPDCAサイクルが重要です。その中で特に大切なのは、プラニングです。 ソフトウェア開発において、「勘」でプラニング(計画)する人に出会うことは珍しくありません。安定したサービスを提供するなら、誰かの「勘」に頼る訳にはいきません。根拠ある計画が必要です。

PMIS プロジェクト管理情報システム

わたしたちは、お客様からいただいた資料を細かく読み込み、これまでの経験を加味して根拠のある計画を立案します。機能を深掘りしていくにつれ、その計画を更にブレークダウンして、最終的に2時間/人の細かさまでにします。規模の大小に関わらずこの基準でタスクをブレークダウンをします。

ブレークダウンしたタスクが実際にその通りになったかどうかを日々チェックします。このような管理を可能とするために自社でプロジェクト管理プラットフォームを構築しています。予実分析をしながら調整し、品質と納期、費用を管理していきます。

このような運用プラットフォームがあるため、数千人月規模の開発案件も問題なく開発することができました。

DXに向けた先端IT技術人材の確保

今後、DXによるビジネスモデルの変革の対応を進めるには、従来のウォーターフォール開発とともに、DevOpsの導入やアジャイル開発の推進、OSSの活用など先端IT技術の活用と人材の確保が必要となってきます。

リーディングソフトでは、長年培った日本向けシステム開発による技術蓄積と開発プラットフォームの構築、商習慣の理解とともに、先端IT技術へと取り組んでおります。

また、DevOpsプラットフォームやスクラム開発体制の構築支援などお客様の開発体制に関する課題解決に向けたご提案も行っております。

わたしたちはお客様の利益を最優先に考え、提案と助言をさせていただき、最高の価値を提供できるよう、邁進してまいります。

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